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what i saw, what i heard

2026'06.03.Wed
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2010'06.19.Sat
芥川龍之介の歯車を読んだ。
というのも、私は共感者を求めていたから。


それが始まったのはライブの後の小さな倦怠感にうつらうつらしながら、パソコンで映画を見ているときだった。
その日は朝から、忙しい日だった。最後の授業のあとレポートを提出して、15時からライブのリハーサルに出演、そのあと友達の展示を見に炎天下の中歩いた。上野の森の中に有る小さな展示室で音楽や映像をたくさん見て、とても充実したひとときを過ごした。
その後本番までまだ時間があったので、もとの駅に戻り、私はある目的を果たすべく電気街へ出かけた。というのも、私はその日まで昨年の10月に今の部屋に引っ越してからというもの、天井の電気なしで、もっというと卓上ランプ一つで生活していた。手元で作業するときはそこを照らし、部屋でうとうとするにはそれをくるりと回して間接照明にしていた。それでも何も問題はなかったのだが、そこにぽかりと電球を加えたがっている口金があると、どうもその体裁を整えてやりたい衝動が、私の中でここ最近わき上がってくる。それを満たすには秋葉原は非常に都合の良い街だったのだ。元々なくても同じなら、出来るだけ安い方がいい。それからほこりもたまらぬ方が良い。そんなことを考えながら、口金に直接取り付ける電球のソケットを発見したのでそれと、今はやりの蛍光灯ではなく、白熱灯の大きく丸いものを購入した。元々神経過敏な体質で、蛍光灯をつけるとその音が耳に障って作業に集中できなくなるので、エコとかそういうことはひとまずおいておく。まぁそれらを持って、喫茶店で本を読みながらうとうとした。しばらくするとライブの時間となったので、元のライブハウスに戻り、演奏をする。何事もなくほっとして、残りのバンドの演奏を聴きながら楽しむ。そして清算をすませて(お客の入りはすこぶる悪かったことを併記しておく。)、少しバンドのことを話して、解散。電車にゆられて帰路につく。この日は荷物は多かったけれどがんばって自転車にのせて駅からこいだ。
家にたどり着き、気持ちよくシャワーを浴びて(普段は力つきてシャワーを浴びずに寝てしまって、翌朝あわてて浴びるパターンなのだが、今回は割と元気だったのだ、本当に。)、そしてパソコンをして過ごす。映画を見始めたのが午前2時半ごろ。それから映画も中盤をすぎてきたころ、集中力の途切れからか、字幕を認識できなくなった。文字に焦点が合わない。左下の視野がかけているのだ。それはだんだんとひろがって、そのうちスターの顔が認識できなくなった。ああ、疲れているのだ。そんなことを思いながらトイレに行き、やはりトイレットペーパーが見えない。手探りで用を足し、部屋に戻り、目薬を差し、瞼をぱちぱちとした。期待とは裏腹に私の視野は帰ってこない。いったいどこへ出かけてしまったのか。ドラビアンナイトの世界に迷い込んでしまったシズちゃんを探す心持ちである。しかしなす術もないので私は布団に潜り込んだ。寝よう、寝れば良くなる。8時間くらい寝ればきっと良くなる。ラッキーなことに、明日は授業がない日。。。
翌朝、鈍痛が頭に響いているので目が覚めた。あいたたた。時計を見るとまだ6時だ。ぞっとした。私が床についたのは4時過ぎなのだ。自然に目を覚ます時間ではない。そうしているうちに頭痛がひどくなってくる。その後のことは正直よく覚えていないけれど、脳に腫瘍でもできているのか、眼球の裏側が腐っているのか、とにかく尋常じゃない痛みだった。頭が痛すぎて「ううう」と、うなり声をあげる。そしてあまりの痛みに体がびっくりしたのか、強い吐き気と下痢の前兆を感じた。馬鹿な。私は心の中で笑った。昨日は昼のフィッシュバーガー以降何も食べていないじゃないか。実際下はでるが上からは、かすのような胃液がたらたらと上あごから前歯を伝って便器へ落ちた。脳の底面の痛みは一向に収まらない。私はさてこれからどうしようと考えた。意識が有る自分が救急車を呼ぶのはなんだかおかしい。通り魔に腹でもさされぬ限り、そういうことはしてはならぬ、と自分の中では決めていた。けれども一刻も早くこの苦境から解放されたい。病院で鎮痛剤でも売ってもらおう。インターネットで医者を探し始める。すぐにでも医者にかかりたい私だったが、当たり前では有るが、朝の6時に空いている病院などない。おまけに最寄りの病院は予約制である。新しくて小さいクリニックがその病院のすこし先にあった。次に私はタクシーを調べた。病院でタクシーなんてなかなか呼ばないけれど、そのときの私には、歩いて、あるいは自転車で、現場まで出向くことが出来るとは到底思えなかったからだ。全てを調べ終わった私はまた眠ることにした。痛みは峠を越して、少しずつ弱まって来た。このまま頭痛がなくなったら、あるいは、病院には行かなくてよいかもしれぬ。そんなことも考えた。
次に起きたのは8時半だった。私は服を着た。嘔吐のときの不快感で嫌な汗をかいたので、半裸で寝ていたのだ。頭痛はするが、頑張ればこげる程度の体調。先ほどの嘔吐の影響で未だに吐き気がする。鼻の中がげろくさいので丁寧に顔を洗って歯を磨いた。自転車で飛行場の横を抜けて、坂道を少し上るとクリニックがあった。新しくて小さい。病院はどこもそうなのか、自分の地元のように、朝早くから病院にかかりにくるのは、老人達が多い。そのなかに一人、ぽつりと私は座った。初診なので時間がかかろうと、膝をかかえてうつむいていた。どう座っても嫌悪感が首からぶら下がっている。頭痛も私の中で踊っている。優しそうな看護士が声をかけて、奥のベッドで寝かせてくれた。彼女は丁寧に私の症状に耳を傾けて、順番になったら声をかけるのでゆっくり寝ていて、とゆった。
●●さん
私の名前が呼ばれた。
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